乗鞍・平湯温泉旅行
自転車メンバー再集結!
数十年の時を経て我々3人が再集結した。
めざすは、学生時代に成し遂げられなかった自転車で登れる最高峰、乗鞍畳平バスターミナル!
果たして、我ら3人の宿願は果たせたのだろうか?!
行程表
| 8月11日 | 乗鞍畳平バスターミナルクライミング |
|---|---|
| 8月12日 | 上高地~新穂高温泉-深山荘 |
| 8月13日 | 乗鞍剣ヶ峰登山~白骨温泉-泡の湯旅館 |
宿泊ホテル
旅の日記
8月11日(木) 晴れ
ミナミル:
今日は約30年ぶりに隠田、野々垣そして私の自転車旅行のメンバーによる旅行初日。
6月に私が作った自転車旅行のHPを隠田、野々垣に公開した際、今年で50歳になる区切りの年でもあるし久しぶりに3人集まって旅行することとなったのだ。旅行が決まってから今日まで、自分でも驚くほど楽しみで仕方なく、今日は待ちに待った当日なのである。
旅行場所は乗鞍。宿泊地は平湯温泉。宿泊地、旅行の内容等決めるのは30年近く経ってもやはり私が主担当。三つ子の魂百までというが・・・変わらんなぁ。まぁ、楽しみな旅行なので別に良いけどね。
集合場所は松本駅。3時に起床し、子供と一緒に松本駅に向かう。集合時間は9:40なのだが、8:00に松本駅に到着。子供は松本城を見学し蕎麦を食べた後、立川の実家に行く予定。そのため松本駅で立川までの切符の購入と荷物をコインロッカーに預けさせた後、二人で松本城へ向かう。松本城は思ったよりずっと立派な城であった。子供は城の中も見学したのだが、私は中に入らず子供を松本城に置き去りにし、9:42到着の二人を迎えに松本駅に向かう。予定通り松本駅で二人を拾い、いざ、平湯温泉に向かった。
今日の予定は乗鞍の畳平バスターミナルまで電動自転車による登頂。学生時代、富士山の5合目(2400m)まで自転車で登り、自転車で行ける日本で一番高い場所を制覇したと思っていたのだが、その後、実は乗鞍の畳平バスターミナル(2700m)が一番高いことを知り、いつか3人でリベンジを誓った場所だ。
途中渋滞に会い、予定より1時間遅れた12:30ごろに平湯温泉に到着。事前に予約してある電動自転車を借りる。普段は無人のレンタル場なのだが、今日はたまたま店員がおり、「ヘルメットを被ってくださいね」と言われるものの、案の定、ヘルメットは私の頭に合わず、ヘルメット無しで出発することに。そして初めての電動自転車に乗ったのだが・・・これはすごい。通常ではとても登れない坂道もスイスイ登れるではないか!富士山に登った当時の我々でさえ登れないであろう坂道も自転車を降りずに登れる!とはいうものの、基礎体力がかなり低いのでヘロヘロではあるが。
途中何度か休憩をはさみ、夫婦松展望駐車場前で齢70歳の爺さん自転車ライダー2人組とお互いにエールの交換をし、ひたすら登る。
徐々に隠田、野々垣に離され、心の中で「待ってくれ~!」と叫びながらもペダルをこぐ!
途中から景色を楽しむ余裕もなくなり、ただ、下ばかり見ながら、それでも登る!
やがて森林限界を超え、景色が開け、眺めも良くなり、テンションが上がる。
そしてついに・・・畳平駐車場に到着した。
標高2702メートル。自転車で到達可能な最高峰。我々3人はついにこの地を制覇したのだ!
電動自転車とはいえ、3人揃って自転車でここに来られるとは夢のようで感激である。写真を撮りまくり、乗鞍本宮の中ノ宮をお参りした後、バスターミナル内の自販機でコーラを買い10分ほど休憩。達成感に浸る。
その後、宿に帰るのだが、登りの熱気が冷めてみると外は思いのほか寒い。Tシャツ、短パン姿だったのだが、3人、慌てて長袖、長ズボン、手袋と完全装備に変身。駐車場の公衆トイレで登りの夫婦松展望駐車場前で出会った70歳の自転車ライダー二人と再び出会った後、下山を開始する。(この爺さん達、電動アシスト無し自転車で良く登れるなぁと驚きを禁じ得ない)
帰りはずっと下りのため楽なのだが、スピードが出すぎるうえ、自転車のブレーキが効きすぎるため油断するとかなり危ない。後ろからくる車に道を譲りつつ下り坂を一気に駆け下り、あっという間に平湯温泉へ到着した。富士山に登った時もそうだったが、行きに比べ帰りの早いこと、早いこと。自転車を返却し、「平湯温泉 山荘 湯乃里」にチェックインし温泉に入り疲れを癒す。その後、飛騨牛ステーキの夕飯を食して今日を終えた。食事は美味く満足。
明日の予定は未定。本来は乗鞍のご来光登山を予定していたが天気が悪いようなので急遽変更。さて、どうなることやら。
あ、そうそう、寝る前に隠ちゃんのNintendo Swichで脳トレを行う。どうやら私の脳年齢は60歳台らしい。普段から思い当たる節が多いので否定できず、その判定を受け入れ眠りについた。
ノノガキ:
数十年ぶりの自転車旅行。とはいっても今回は電動機付自転車。それにしても齢50にして再び自転車に乗ることになるとは。我ながらびっくりである。そして、2人にまずは感謝。本日は朝5時55分に起床。家の植物に水をやり、出発。早くもスマホの充電器を忘れそうになる。危ない、危ない。そして、途中は皆見と同じなので略。平湯温泉から乗鞍の畳平ターミナルを目指し、いざ出発。電動機付自転車でなければとてもじゃないが、登り切れないくらいのどとうのボディーブロー攻撃。恐らく過去を含めても歴代に名を残す、超がついてもよい位の攻撃である。それにしても私にとっては初の電動機付自転車なのですが、そのすごさを実感。齢50の親父でも標高2700メートルクリアーできるとは。確かに当時とはだいぶ違い無理せず、すぐ休憩。水分補給。70歳くらいのレジェンドライダー(もちろん電動でない自転車)をリスペクトしながらもマイペースでやっとではありますが…。ただ、バッテリーが2度ほど不調を起こし、アシストが効かなくなった時は肝を冷やした。最後までもってよかった~。ちなみに、隠田君は別の意味でご自身の体重もあり、バッテリー容量で肝を冷やしていたようですが・・・。まぁ、でも久しぶりの自転車旅行は予想以上に楽しかった~。また、話は変わりますが疲れ切った隠田から飲み物メニューを取ってと言われ、何を頼むのかな?と思っていたらうちわの代わりにあおいでいたのは、さすがでした。正直、明日現れるはずの身体的ダメージが心配ですが、まずは上々のスタートがきれたかと。ただ、この日記を書くのに相当時間がかかったことが最もブランクを感じた瞬間でした。もう寝ます。おやすみ~。
インダ:
昨日は日記を書く余裕は私にはなかったので、今(5時に)書いている。なお、今朝も3時に起きてしまい(昨晩は興奮してだが)、先ほど朝の露天風呂に入って気分上々である。
2か月前の皆見氏力作の(主に)自転車旅行HPの公開(この時のエピソードとしては、リモート飲み会だったのだがノンノンが途中で寝てしまったことを明記しておく)から練った、今回の旅行プラン。今は各自離れた場所に住んでいてもWEB会議で打ち合わせができてしまうのである。大変便利な世の中になったものだ。
コロナ禍のご時世、お盆休みが近づくにつれ増加する全国感染者数。もし行動制限が発動されたら今回の旅行はキャンセルしていたと思われるが、我々は断行(岸田総理の断行内閣宣言にもじって)した。
立川駅7時21分発の特急あずさ1号に乗り、新宿から乗ってきているノンノンと合流(席は少し離れていたが)し、松本駅9時42分着。駅を出て皆見と合流し、皆見のマイカー(トヨタハイブリット車のCH-R、ナンバープレートの数字部分が3736であることは、さすがだ)で平湯温泉に向かう。12時頃に宿、湯の里に到着し、ほかに客人もいなかったのでロビーでアクティブ装備(私は帽子とジャージ上下、ただし暑いので上着ジャージはナップサックにしまう)に着替えさせてもらい、レンタサイクル店に向かう。なにやら手続きが面倒だったが12時半頃に畳平バスターミナルに向けて出発する。
電動アシスト自転車という乗り物に初めて乗ったが、楽である。非常に楽チンである。擦れる尻はすぐに痛くなったが、脚はなんとも無い。これは楽勝かと最初は思った次第である。マウンテンバイク風の自転車なので、態勢がかなり前傾姿勢になり掌底と腰と尻に負荷がかかるが、かなりの傾斜道でも楽に漕いで行けた。最初のうちはね。
アシストモードにロング、オートマチック、パワーがあり、その順にバッテリーを多く食うようだ。序盤はロングモードでバッテリー残量を抑えられたが、次第に疲労がたまりオートマチックモードに変更し、当初100%だったバッテリー残量がみるみる減っていった。ほかの2人よりハイペースで減っていった。そうそう今朝の体重は89.9kg重だったのだが、2人より重量があるので強くアシストしてくれていたのだろう。後にまだまだ序盤と知るのだが、なんとかという見晴らしの良き場所で、早くも困憊(写真を撮ったので疲れ度合いが分かると思う)し、そういえば朝飯を5時に食べた以降、昼飯もまだ食べていないことに気づき、平湯温泉に向かう道中に寄ったコンビニのおにぎり(3個買ったが疲れすぎてドライカレー味の1個しか食せなかった)を食べた。多少、力が湧いたが、今度は飲み物が無くなりそうで、ちびりちびり飲む。
出発地点の平湯温泉が標高1200Mくらいで、畳平バスターミナルが2700Mくらいなので、1500Mも登ることになるが、道中はどこが最終地点か下からではわからず、ただひたすら漕ぐ、疲れて休む、また漕ぐ、を繰り返した。いずれ到着するとは思うが、私はひそかに不安であった。バッテリー残量が20%を切ると、19%、18%、17%とカウントダウンし始めたのである。あとどのくらい先に最終地点があるのか分からない状況で、もし0%になってしまったら、まず私はそこで断念せざるを得なかったと思われる。アシストなしでは到底登れない坂道なのだから。そこで皆見に聞いてみた、今、何%?と。40%と返ってきた応えと、私の口からは出せずにいた言葉が返ってきた、バッテリー交換しようか。正直言って、うれしかった。半ば心折れかかっていた私にとっては。そんなこんなで結局、40%をキープしたまま、そこから遠からず最終地点の畳平バスターミナルに到着するのだけども。
16時過ぎに到着したのだが、最終地点は標高2700M余りもあるので、さすがに寒い。道中はしゃかりきに漕いでいたから汗をかいていたぐらいだが、到着すると汗も冷えて、かなり寒く(12℃くらいだったかな)、すぐに上着のジャージを着た。
神社らしきものを参拝し、レストラン脇のベンチでデカビタドリンクを飲み、おにぎりを食す。ひたすら登り続けて来て、私は多少、意識が朦朧としていたのだが、何とか落ち着く。下りの急下降はかなり危険で、意識朦朧のままだと確実にガードレールを飛び越えていたことだろう。森林限界を超えているため、下の眺めが恐ろしいほど良く、高所恐怖症ではないと思う私でもビビりながら下って行った。自転車を借りた当初は、前輪・後輪ともかなりブレーキが効いていて、前輪ブレーキを強く効かせると、つんのめりそうでいやだなと思っていたが、小一時間も急降下し続けると、このくらいブレーキ効かないとスピードが出すぎてダイブするなぁと思うようになった。
平湯温泉に戻って、なんとか無事に自転車登頂をやり遂げたとホッとした。あとは、レンタサイクルを返却し、宿に戻って露天風呂(体重計があって、乗ってみると79.9kg重ですと!気分を良くしてくれる旅館だ)に入り、飛騨牛や鯉の刺身やニジマスの塩焼きなどを食した。部屋に戻って寛いで、私の持参したNintendo Switchで3人で少し脳トレ(みんな疲労困憊しているのによくやったな)して、22時くらいに就寝した。
8月12日(金) 曇り時々雨
ミナミル:
昨夜は22時には寝たのだが、夜中の1時過ぎにトイレで目を覚ます。トイレで用をたしていると隣に隠田も来て同じく用を足しながら「皆見、温泉行く?」と声をかけてきた。さすがに夜中の1時に温泉に行く気も起きず(というか、夜中の1時に温泉に入って目を覚ましてどうするつもり?と思った)、「隠ちゃん、4時とか5時なら付き合付けど1時は早いよ」と丁重に断る。その後、再び寝るのだが、3時過ぎに再びトイレで目覚め、トイレから戻ってくるとなぜかまた隠ちゃんが起きているではないか。隠ちゃん曰く、疲れすぎて眠れないらしい。疲れすぎて眠れないという理由に全く理解できない私。そんな私を他所に、隠ちゃんが「風呂入れるか見てくる」と言って部屋を出る。どうやら夜中の3時から風呂に入るらしい。まぁ、普段なら構わず眠りにつくのだが、明日、再びご来光ツアーを予定しているので、「3時に起きるリズムをつけるのも悪くないか?」と思った私は、隠田が戻ってくるのを待ち、風呂に入れるという隠田の報告とともに、二人、早朝温泉に入ることとなった。風呂に入りながら二人、くっちゃべったが話した内容は今日の予定やゲーム、映画など大したことない。部屋に戻ると野々垣が起きたので3時に起きて風呂に入ったことを報告。野々垣もその後風呂に入った様子だが、私は二度寝を敢行。再び起きたのは7:30過ぎであった。(朝食は7:30で予約していた)
朝食をとりに食堂に行くと、テーブルの上におにぎりのお弁当が用意されている。昨日女将さんにご来光登山を翌々日に変更することを伝え、おにぎりのお弁当も一日ずらしてもらったのに。もしかしてサービス?と思っていたら女将さんが来て、今日お昼に登山だっけ?と聞いてくる。慌てて明日の早朝と伝えると、では、このお弁当は自分のお昼ご飯にするとのこと。タダでもらえるかなと思ったのだが、世の中そんなに甘くはないらしい。
朝食をたらふく食べた後、今日の予定を話し合う。実は早朝の風呂で隠ちゃんと明日のご来光登山を取りやめ、今日の昼に乗鞍登山を敢行する手はずだったのだが、改めて天気予報を見ると昼から晴れの予報だったのになぜか曇りに変わっている。台風8号が近づいているため、天気が不安定なのである。野々垣が強くご来光ツアーを希望していることもあり、再度予定を変更し、急遽、上高地に行くこととなった。
平湯温泉バスターミナルで会計係の野々垣が上高地までの往復乗車券を3人分購入した後、各々昼飯用におにぎりを買い、11:00に出るバスに乗って上高地に向かう。予定では大正池から河童橋に行った後、更に明神池まで足を伸ばす、4時間のコース。大正池でバスを降り、写真を取りながらまずは河童橋を目指す。道はけっこう整備されており歩きやすい。朝降っていた雨も止んでおり、我らの晴れ男パワーを改めて感じつつ、順調に踏破する。途中、雨が強くなるものの、ちょっと雨宿りすると雨も止み、無事河童橋に着くころには日も照っていた。河童橋の周りは店もいろいろあり、人も多く非常に賑やか。我々は川原に座り、平湯温泉バスターミナルで買ったおにぎりを食べた。予定では、この後明神池までの往復2時間30分の散策。しかし・・・あまり変わり映えしない景色に飽きた我々は予定を切り上げ、明神池散策コースを中止し、平湯温泉にもどり、新穂高の深山荘露天風呂に行くことにした。
上高地バス停でタイミングよく平湯温泉行きのバスに乗ることが出来、スムーズに平湯温泉バスターミナルへ。下車後、平湯温泉のコンビニ的存在である「つるや商店」でチョコレートを購入し明日の登山に備える。その後、車に乗って深山荘へ。深山荘へは車で20分くらいに到着した。駐車場で車を止め、吊り橋を渡って深山荘へ。入浴料(一人500円)を支払い、露天風呂へ。最初、間違って女性用の通路を進んでしまったのはご愛敬である。
深山荘の露天風呂は3段構造になっており、一番下の温泉の更に下は蒲田川が流れる豪快なつくり。混浴であるがほとんどが男性。温泉には湯の華が浮いている。湯の華なぞ、おしゃれな名前が付いているから有難く感じるが、そうでないならゴミにしか思えない。私は3段すべての風呂を制覇後、川にも入って泳いだ。川の水は結構冷たい。深さもあり、両足を川底に付くと顔を出すのがやっとである。露天風呂を十分堪能した後、途中の飛騨山椒という店で最近収穫された新物山椒(ミル付き)を購入し、再び宿に戻る。夕飯は宿の近くにある「禄次」に行く。今日も上高地散策や、温泉に入るなど体を使ったため、生ビールがすこぶるうまかった。飯を食いながら、3人でまた再び旅に行けるか話す。次は自転車旅行から30周年の2年後になりそう。果たしてどこにいくのだろうか。
腹いっぱい禄次で飯を食べ、酒を飲んだのち、宿で風呂に入り、そして今に至る。明日はご来光ツアー3:30のバスである。果たして起きられるのだろうか。いや、その前に頂上まで登りきる体力が残っているか、甚だ怪しい。
ノノガキ:
朝5時半位に起床。なんだか2人はその前に起きてお風呂に入っていたとのこと。さすがに私はそれには気づかず爆睡。ただ、2人に負けじと朝風呂を堪能。やはり温泉は気持ちいい~。そして、旅館での朝飯。昨日の夕飯と比べると質素である。まぁ、それもよいかと思っていたら昨日は私にえびの天ぷらをゆずってくれた隠田がごはん4杯も食べていた。朝は食べるらしい。メリハリがついていてなんだか素晴らしい。そして、一つ残念なことに本日は天候がさえず、やむを得ず電動機付自転車をキャンセル。そして、ご来光を見に行くのは明日に延期。明日天気にな~あれ~。代わりに本日は上高地にウォーキングに。約4キロメートルの行程(当初は皆見記載の通り12キロくらいあったのだが、明日の体力温存などを考え断念。これも正解であった)。ただ何とか1万歩に到達。自分的にはこれで満足。そして、ウォーキングを割愛したかわりに新穂高の温泉へ。なんとここは混浴であった。とはいっても若い女性がいる訳でもなく、ただただ3種類の露天風呂を堪能。しかも、プラス皆見にそそのかされて川の中へ。本当にただの川でただただ冷たかった。年甲斐もなく、調子にのったことに反省。その後は、最後の晩餐で旅館そばの「禄次」へ。牛しぐれ丼、唐揚げ、とんちゃん(?名前違うかも)、冷やしトマトなどを食し、締めはラーメン。まだまだ若い。ただ、酒はビールと日本酒おちょこ一杯ですっかり酔っ払い。お酒はずいぶん弱くなったなぁ。そんなこんなで明日が最終日。今は午後八時半過ぎだが、すでに2度ちょい寝。あと、すでに眠い。
P.S.久しぶりに昨日からゲームをした。初期任天堂テニスのダブルスで最低レベル1に惜敗。ちと、悔しい~。ゲームもスーパーマリオから再開すべし。
インダ:
13日の帰りの車中で昨日の日記を書く。白骨温泉を出たばかりで、まだカーブが多く、ノートPCを両膝で挟んで、なんとかタイプしている状況である。
さて、12日は当初、剣が峰ご来光登山の予定であったが、あいにくの雨模様で急遽予定を変更し、上高地を散歩?することにした。平湯温泉バスターミナルから15分程度で上高地の大正池バス停に到着し、そこから河童橋を目指して4kmを歩いた。あまりアップダウンは無かったが、途中雨が降ったりして結構しんどかった。河童橋からさらに8kmのウォーキングを計画していたらしいが、体力的にかなりきつく、景色もあまり変わり映えしなかったので、ここで平湯温泉に戻ることにした。
その後、皆見の車に乗って、近く?の温泉、深山荘に向かい、3階層の温泉(たしか上層と中層は男湯、下層は混浴)に入った。まぁ若い女性はいなかったわけだが。なお、皆見とノンノンは下層の湯の下を流れる川にも入っていた。
今日の夕食は、宿近くの平湯温泉民俗館(合掌造りの古民家)のそばの禄次で外食する。(詳細は2人の日記参照)
剣が峰ご来光登山は明日に予定変更したので、9時過ぎには就寝する。
8月13日(土) 曇り時々晴れ時々雨
インダ:
同じく帰りの車中で本日の日記を書く。さきほど遅い昼飯を食し、少し元気が出てきた。
今朝は1時40分に自然と目が覚めた。自分でも恐ろしいほどの狙いすました起床である。今回泊まった湯の里は24時間いつでも風呂に入れたので、昨日も夜と明け方に入浴したが、今朝もきちっと入った。夜もだが他の客人がほとんどおらず、毎回貸し切り状態でゆったりできてご満悦である。ちなみに、初日の自転車走行の際、上ジャージを脱いで半袖Tシャツだったため、両腕がかなり日焼けしていて、風呂に浸かるたびにヒリヒリしている。
3時半に平湯温泉バスターミナルから先日苦労して自転車で登った畳平バスターミナルに出発する。小一時間ほどで剣が峰登山口停留所(正確でないかもしれない)に到着し、暗く強風の中、すかさずヘッドライトとフリースを装着し、4時21分登山開始する。序盤は砂利道が続くが、とにかく強風と寒さが堪えた。
途中、山小屋で休憩し、宿で作ってもらったおにぎり3個の内の1個を食す。そこからいきなり道の傾斜が変わった。階段を1段飛ばしで上るように岩だらけの道を上っていき、山小屋から少し上ったところで私は力尽きた。空気は当然薄いのだろうが、息が追い付かない。息苦しくなって頭も朦朧としてきて、脚に力が入らない。休憩しつつ登れるかもしれないが、天気はいつ崩れるかわからない、正直山頂まで行けたとしても、降りるのも時間かかるだろうし、気が緩んで事故を起こしかねないと思い、2人だけで剣が峰山頂アタックしてもらうようお願いし、私は下山した。
畳平バスターミナルまで戻って、2人の帰りを待つ間に、Tシャツを着替え、おにぎり2個を食し、朝の薬(40歳時に急性心筋梗塞を起こして以来、10年間、朝7種、夕1種の薬を飲み続けている。また、いつ何が起きるか分からないのでお薬手帳は今回の旅行にも持参している)を飲み、なんとか落ち着く。
その後、2人の山頂の記念写真がLineで送られてきて、2人も無事バスターミナルに戻ってくる。私が断念した箇所以降もかなり険しい道のりだったとのことで、やっぱり諦めて正解だったと思う。
10時くらいに平湯温泉に戻ってきて、宿に停めている皆見の車に乗って、白骨温泉に向かう。泡の湯の外来入浴(1000円)は入場制限がかかっていて、11時40分頃にやっと入場した。白濁した温泉で、奥の方の露天風呂は混浴であり、ちょこちょこ若い女性が入って来ていた。1時間ほどゆったり入浴して、遅めの昼飯(14時30分)をさきほど食した。
せっかくだから信州そばを食べたいノンノンと私(皆見は吉牛やマックでもなどと言っていたが)、ネット検索で評判の良い蕎麦屋を見つけ、1時間ほど待たされたが、私は夏野菜のおろし蕎麦とビーフカレーハーフを注文(相当お腹が空いていたため)した。(詳細は写真を参照)
日記を書いている今(15時40分)は、さらに時間が経過し、中央道を立川に向け、疾走している最中である。18時前後には立川に着く予定(カーナビ情報)である。
久方ぶりの3人の旅行で、昔を思い出し楽しかった。が、かなりアクティブ要素を詰め込んだ旅行だったと思う。精神的にはあまり変わらない3人だが、体力的には30年前の大学生時代とはかなり違うことを実感した。電車旅行とか温泉巡りとか(年相応の)ゆったりした旅行なら良いけど、体力勝負のアクティブ旅行(今、車中で話が出たが、ケーブルカーでほとんど上り、30分ほど登山すれば山頂に着く、という一見、余裕に見えそうなものも含めて!)はもう無理が利かない(2人にも迷惑かけることになるし)ので、ご辞退申し上げるかな。でも、気の置けない3人なんで、なんだかんだ言ったけど、やっぱり楽しかったよ。ヘビーじゃないので、また旅行したいね。
ミナミル:
深夜1:30過ぎに目が覚め、トイレに行く。すると背後から隠田の温泉のお誘いが・・・。昨夜のデジャブである!
今日は2:50に起き、3:30のバスで乗鞍の剣ヶ峰に行く予定なので、今から寝直すのも中途半端(というか、寝過ごすのが怖い)なので誘いに乗って一風呂浴びることにした。我々の部屋は206号室と2階階段そばで、温泉は1階。温泉に行くため階段を降りるのだが、階段を降りるたびに右膝が半端なく痛い。これはやばい。昨日も若干痛かったが、今はその比ではない。今までに経験したことのない痛さだ。どうしよう・・・。登山無理かもしれん・・・。しかし、楽しみにしている二人に今更行けないとも言えないし。そう考えていると、隠田が「皆見、行けば分かるんだけどさぁ」と言いながら露天風呂に誘う。後をついて外に出ると、なんと雨が降っているではないか。湯船に浸かりながら隠田が「今日、行けるのかなぁ」と話す横で中止の可能性が高まったことに私は安堵した。そして隠田に「実は、雨が降ってくれてほっとした」と切り出し、膝が痛くて登山が出来そうもないこと、畳平までは一緒に行くけど、もしかしたら自分はバスターミナルで留守番するから、その時は二人で登って欲しいと告げた。後は昨日同様、どうでも良いような話をしつつ右膝のマッサージを入念に行い、右膝の回復に努めた。昨夜風呂に入った時もしとけば良かったと後悔しながら。
最初降っていた雨もしばらくして止み、空も満月なのか、満月に近い月なのか分からないが、こうこうと輝き、星も顔を出す。やはり、天気予報通り今日は登山が出来そうだ。本来なら喜ぶべきところだが、不安の方が大きい。1時間ほど経った後、部屋に戻る。途中階段を上るのだが先ほどより痛みが小さい。まぁ、上りと下りでは負荷が違うので回復したのか分からないが、それでも少しホッとする。先ほどまで100%登山は無理だと思っていたのだから。
部屋に戻り、出発の準備を始めるとその音で野々垣が目を覚ます。宿代は昨夜のうちに野々垣が精算しており、登山の後はもう部屋に戻ることは無い。昨夜宿で作ってもらったおにぎりのお弁当をリュックに詰め、登山用の荷物以外を車に入れた後、バスターミナルに向かう。雨は完全に止み、降る気配すらない。ただ、バスターミナルに向かう緩い下り坂を歩きながら、膝の痛みもずいぶん回復し、とりあえず登山できそうだと感じる。予定通り3:30発の畳平バスターミナル行のバスに乗り込む。我々と同じバスに乗る本来10人組のグループがメンバー一人が来ないためバスに乗れないようだ。バスのスタッフが「あと30秒で出発しますよ!」と叫んでいる。寝坊か?その後、なんとかその寝坊君が間に合ったようで10人の団体さんがバスに乗り込み、出発。途中、朴の木平バスターミナルを経由したのち、バスは乗鞍スカイラインに入る。昨日自転車で登った平湯久手線(485号線)との合流ポイントを左手に眺め、畳平へ。どうやらご来光登山の場合は終点の畳平バスターミナルではなく、ご来光登山口バス停で降りた方が良いらしい。(後で知ったのだが、ご来光バスだけ「ご来光登山口」バス停に止まるらしい)。
「ご来光登山口」バス停は鶴ヶ池の手前にあり、ここで降りる。昨日、自転車で来た時、どっちに進むのか迷った分岐点だ。
寒い。早速ナップザックの中から子供が中学校の時に使っていたウインドブレーカーを着こむがそれでも寒い。両手を抱えて震える。ちなみに今回の登山装備は、上はTシャツ、ジャージのような上着、ウインドブレーカー。下は厚手の靴下にユニクロの股引そしてウインドブレーカーのズボンである。ヘッドライトを装着し、ご来光グループに混ざって山頂を目指す。ところが、ここで道の分岐が。大体の人は向かって左側の山を登っていく。我々も付いていった方が良いのか?スマホで地図を検索するもどうもわかりづらい。どうせ皆、剣ヶ峰を目指していると高をくくり左手の山を登る集団に付いていこうかと思った矢先、隠田がスマホを見ながら「皆見、今うちらはこっちから来たから、右に行くんだよ」と。でかした隠田!ただでさえ膝を痛めており無駄に歩きたくないのに、序盤早々反対方向に進むところであった。危ない。しかし、バスから降りた8割近くの人は左側の山(大黒岳)に向かってしまったのだが、本当に皆、そこを目的に登っているのだろうか?まぁ、いいか。隠田の機転で無事、本来のルートを進む。こっちのルートは我々の他は4名ほどしかいない。雨は降っていないが、進むにつれだんだん霧が濃くなってきた。足元は数時間前に降った雨による水たまりが点在する。我々3人は先行する二人に付いていく感じで進む。するとしばらくして前の二人が止まり、追い付く形となった。道が分岐しているのだ。前の二人は右手側に進むが我々はどうしたものか。後ろから来た二人は左の山を登っていく。さっきと同じパターンである。そこでまたもや隠田が登場。スマホの地図を見ながら、「右だよ」と神の啓示を告げる。流石、名前が啓二(けいじ)だけある。でかした!
その後、幅広の道を水たまりを避けながら進むとやがて小屋が見えてきた。どうやらここが肩ノ小屋らしい。いったんここで休憩することになる。霧もずいぶん晴れてきた。私は小便がしたくなったのだが、小屋はまだ閉まっており、トイレを貸してもらえそうもない。困っていると隠田と野々垣が、「その辺で立ちションすりゃいいんだよ」と無責任なことをいう。とはいうものの、それしか方法が無さそうだ。剣ヶ峰の登山口に向かって左側の隅で用を足そうかと歩くも、肩ノ小屋宿泊施設の窓が並んでおり、誰かが窓から外を覗くと私が立ちションしているのが丸見えだ。朝の爽やかな気分を私の立ちションで台無しにしてしまっては申し訳ない。仕方なく、剣ヶ峰の登山口に戻り、東京大学宇宙線研究所附属乗鞍観測所の方に向かい、人目がつかないところで用を足そうとすると、なんとそこに公衆便所が!地獄に仏とはまさにこのことである。思う存分用を足した私が二人の所に戻ると二人はすでにおにぎりを1つ食べ終えていたため、私もおにぎりを1つ食す。ただ、この先トイレは無さそうなので、お茶は最低限にとどめた。
出発のころに比べると周りはずいぶん明るくなっている。すでに5時を過ぎており、雲に隠れていて分からないが、日は昇っているのだろう。こんなんだったら、わざわざご来光ツアーじゃなくても昼登山でも良かったのではなかろうか?そんなことを思いながら、登山口で写真を撮り、いよいよ本格的な登山を開始する。実は肩ノ小屋までは道幅が広く、車でも通れそうななだらかな砂利道だったのだ。登山口からは急こう配な岩場となる。膝が不安なので、こっそり私を先頭にさせてもらうことにした。登山開始早々へばる。普段全く運動していないのでつらい。ただ、進まなければ当然ゴールできない訳で、無心で登ることに専念する。ふと、後ろを振り向くと意外にも二人とまぁまぁな距離が出来ている。あれ?俺、登るスピードそんなに早かったっけ?と思う。休憩をはさみ、再び登る。隠ちゃんが目に見えてへばっている。野々垣と二人、隠田を待つ。ややあって、隠田が到着するがかなり疲労困憊の様子。なんども段差で足を滑らせ、リュックから飛び出たペットボトルが足元に転げ落ちる。どうにか岩場に腰を下ろした隠田はしばらく息を整えるのに専念している様子。その後、隠田の口からポツリ「俺、ギブ」とこぼれた。正直、びっくりした。膝が痛くて登山が無理だと思っていた自分ではなく、隠ちゃんの方が登山を諦めるなんて思いもしなかったからだ。自分としては三人一緒で山頂にたどりつきたい。「バスの時間は気にせずゆっくり登ろうぜ」と野々垣が声をかけ、私は「十分休んだら行けるよ」というも隠田の意思は固い。三人一緒じゃ無いなら下山するか?そう考えたが、自分自身が温泉で隠田に、自分が登れないときは二人で登って欲しいとお願いしたことを思い出す。しばらく休憩し、隠田の意思が固いことを確認し、野々垣と二人で山頂を目指すことにした。
目指すべき山頂はガスっていて見えない。とりあえず、野々垣と二人で文字通りよじ登る。体力もないし、膝に負担をかけられないので、なるべく岩に手をかけ、四つん這いで登る。カッコなんて二の次。怪我無く、負担なく、が最優先である。稜線に近づくにつれ風が強くなる。生まれて初めて稜線を歩いたのだが吹き飛ばされるんじゃないか思うくらい風が強い。吹き飛ばされたら命が無いだろう。怖くて腰をかがめて歩く。ガスは出ているが、遠くの景色が見えないだけで周りの様子は見えるので稜線から足を踏み外して真っ逆さまということは無い。相変わらず頂上はどこだか分からない。ある意味、頂上が分からない方が気持ちが折れなくて良いかもしれない。あの辺が頂上かなぁと思いながら先へ進む。するとやがて目の前に小屋(乗鞍岳頂上小屋)を発見。ようやく頂上か!と思ったら頂上はまだこの先らしい。なんとも紛らわしい小屋だ。ただ、この小屋から頂上までは目と鼻の先。なんとか、本当になんとかヘロヘロになりながら頂上に辿り着いた。周りの景色は雲に隠れ、風も強く眼鏡も霧ですぐに水滴がついてしまう状況だが、野々垣と二人、大喜びである。早速、頂上にある小さな社を背に先客の登山客に写真を撮ってもらい、しばし休憩。その後、裏手に回り、3026mの山頂標識を発見。そこでも当然、記念写真を撮る。その後、再び元の場所に戻って風をしのぎながらおにぎりとチョコレートを食す。美味い。隠田にチョコレートを持たせてやれば良かったと話す野々垣の横で、ふとスマホを見るとアンテナが三本立っているのに気づく。道中ずっと圏外だったのでびっくりだ。早速、隠田に登山成功を報告する。その後、周りの雲が晴れるのを山頂で1時間以上粘っているという兄ちゃんに初心者でも行けるおすすめ登山を教えてもらっていたら、カップルが標識のある裏手から戻ってきて、カップルの彼氏が兄ちゃんに写真を撮って欲しいとお願いするとともに、「実は、さっき彼女にプロポーズしてOKもらったんです!」とびっくり報告をしてきた。兄ちゃんと三人で祝福の拍手をする。ちなみにプロポーズを断られたら彼女を山頂から放り投げていたというジョークも披露してくれた。
しばらく雲が晴れるのを待ったが、北海道旅行時の摩周湖同様、晴れる気配が無いので下山することに。途中先ほど通過した乗鞍岳頂上小屋でピンバッチを購入(登頂証明書付1000円)し、再び下山を始めるとやがて雲が晴れ、美しい景色が眼下に広がった!さっきまで雲に隠れていた頂上も今は青い空を背景にくっきり浮かび上がっている。思わず野々垣に「もう一度頂上に戻るか?」と声をかけるもあっさり却下された。ただ、3分もしないうちに再び周りが雲に隠れてしまった。
帰りは足場が悪いもののやはり楽だ。ガスもそれほど酷くなく、周りの景色も楽しめる。思いのほか順調に肩ノ小屋に戻ることができ、そこで残りのおにぎりを食す。その後、行きにお世話になった公衆便所を感謝の気持ちでカメラに納め、畳平バスターミナルを目指して歩く。時間はすでに7:50を過ぎており、8:50発のバスを目標とする。不消ヶ池を左手に歩き続け、途中、鶴ヶ池ではなく、バスターミナル裏手の「鶴ヶ池園地 お花畑周回コース」の方に道を変更する。隠田に電話でお花畑周回コースの方から帰ること、もうすぐ着くことを連絡する。やがてさっきまで日が出ていたのに霧雨が降り始める。山の天気は本当に変わりやすい。お花畑周回コースに道が合流。時間の余裕があったので、ついでにお花畑周回コースも制覇しようと試みるものの工事中につき周回できないため引き返す。隠田はバスターミナルから我々をすでに見つけており、LINEで我々の様子を写真で送ってくれた。その後、ようやくバスターミナルに到着。バスターミナルで休憩後、8:50出発のバスに乗って平湯温泉まで戻る。帰りのバスで爆睡する。
平湯温泉バスターミナルに着くと雨が止んでいた。バスターミナルで会社のお土産を買い、二日間お世話になった「平湯温泉 山荘 湯乃里」に戻る。車に荷物を積んでいると宿の女将さんが挨拶にやって来たのでお世話になったお礼をした。
さて、次の目的地は白骨温泉、泡の湯だ。安房峠道路(有料550円)を抜けると雨が降っている。台風の影響だろうか。進むにつれ、雨が激しくなる。今まで我々の行く先々、台風が近づいているにも関わらずなぜか晴れまたは曇りだったので「まぁ、俺たち晴れ男だから着くころには晴れるだろう」と何の根拠もない自信で楽観視していたが、どうやら今回こそ雨は止みそうもない。野々垣も「温泉だからどうせ濡れるし、雨が降っていても良いんじゃないの」と半ば敗北宣言。私も同意した。
泡の湯に着く。雨は小降りながら降っている。日帰り客は10:30から風呂に入れるのだが我々が着いたのは10:45。そんなに遅くない。いや、むしろ早い方だ。しかし、駐車場はすでに混んでおり、ざっと見た所、空いているのはあと3台分くらいしかない。もう少し遅かったら駐車場に入るのに並ぶところであった。運がいい。ただ、建物外で謎の行列が。なにやら、コロナの感染拡大防止のため入浴客の人数制限をしているとのこと。今入っている入浴客が出ないと次の人が風呂に入れないらしい。先ほども述べた通り、日帰り客は10:30受付。我々が受付したのは10:50。先ほど入った入浴客がすぐに出てくるとも考えられず、少なくとも1時間くらいは待ちそうである。仕方なくこの時間を有効に使うべく、昼飯の場所を探すことにした。隠ちゃんは蕎麦を所望。野々垣のスマホは圏外であったため、ここでも私がお店を探す役回りに。(なんかもう、ホント、30年近くたっても役割分担は変わらないよなぁ。)検索した結果、昼食は食べログで評価が高かった「そばカフェ グリンデル」に決める。この店、蕎麦の他、カレーなどもメニューにあり、「この店、ホントに蕎麦が美味いのか?」と三人とも疑問を抱きつつも、帰りの道すがら行ける店にも限りがあり、この店に決める。そうこうしているうちにお店の人から「野々垣さん」と呼ぶ声が。どうやら30分ほどの待ち時間で風呂に入れたようだ。
露天風呂に行く。驚いたのは外の様子だ。晴れている。あんなに降っていた雨が止み太陽が照り付ける。空は青空だ。野々垣と私は自分たちの晴れ男ぶりについて大いに笑った。しばらくして隠田も露天風呂に顔を出す。三人で乳白色の温泉に浸かりながら今回の旅を振り返る話などをした。この「白骨温泉 泡の湯」が最後のイベントであり、それは旅の終わりを意味する。やがて野々垣が早々に風呂を出て、隠田と二人、そこから40分近く湯に浸かる。熱すぎず、ぬる過ぎずの湯加減なのでいくらでも入れる。とはいうものの、貴重品を預けたロッカーのカギを隠ちゃんが持っていることもあり、あまり待たせては野々垣がかわいそうだということで、露天風呂から出る。最後に男性専用露天風呂、内風呂をすべて制覇し、休憩所(受付所?)で野々垣と合流。昼飯を食べに一路「そばカフェ グリンデル」へ。13:30ごろに到着すると店の外で6名ほど客が座って待っている。腹が減っているので待つのは少々つらい。その後、30分ほど待ってようやく入店でき、奮発して天然小エビと野菜のかき揚げのざる蕎麦とビーフカレーハーフを注文。隠田、野々垣は夏野菜のおろし蕎麦とビーフカレーハーフを注文する。蕎麦は意外(?)にも本格的でとても美味い!かき揚げも同じく美味い!カレーも美味かったが、でもここは蕎麦が正解だ。
食事を終えた後は帰るのみ。途中、八ヶ岳PAに寄った以外は休憩を挟まず立川まで一直線で帰る。山梨を抜けると台風の影響で雨がだんだん強くなり、八王子ICの手前は50km規制の大雨だった。そして、隠ちゃんのマンション下で隠田、野々垣を降ろし、数十年ぶりの我々の旅が完結した。
三人で何度か話したのだが、今回の旅は非常に中身が濃く、なんだかんだ言って天気にも恵まれとても充実したものであった。三人で電動式自転車とはいえ、昔のように自転車で乗鞍畳平バスターミナルまで登れたことや、三人でまたあの時のように苦楽を共にできたのは本当に嬉しかった。三人で剣ヶ峰を制覇出来なかったのは残念だったが、そこは仕方がない。三人ともそれだけ年をとってしまったのだ。
次の旅行は2年後の予定。その時はたぶん今回よりまた体力が落ちているかもしれないけど、できる範囲の中で精いっぱい楽しめる旅行をしたい。まずは三人、健康な状態で集まりたいね。
今から2年後が楽しみだ。次もまた、私がいろいろ企画するから二人も楽しみにして欲しい。
じゃ、またね。(おわり)
ノノガキ:
朝、3時起き。天気が危惧されたが、我々の「晴れ男」パワーが見事に発揮され、ご来光バスは無事出発。昨日の日記で明日天気にな~れと祈っていた甲斐があった。そして、バスは途中から我々が一昨日通った電動機付自転車と同じ道程を…。チャリライダーがいたら、「ざまあみろ。こっちはバスだぜぇい」と思うかと思ったが、チャリダーを目撃した際、そこには純粋なるリスペクトの気持ちしかなかった。頑張れ~。そんなこんなで登山口に到着。恐らく4時20分位。降りた瞬間、かなり風が強く体感的には想定以上に寒かった。早くも切り札の上着長袖が登場。もちろん、これはチェック柄の普通の上着。山がなんぼのもんじゃい~、とこの時は強気なノノガキであった。がしかし、この後地獄を見ることになろうとは…。肩ノ小屋という序盤の休憩地点(ちなみにここでおにぎり1つを食す)からは、道というにはあまりにもという石(岩?)だらけの道となる。そこを、けがしないように、両手、両足も使って慎重に歩を進める。正直、空気が薄いのか多少気分が悪くなるケースもあり、リタイアも脳裏をめぐる。しかし、正直いくも地獄、降りるも地獄なら、やはり先に進むことを決意。しかし、ここで持病持ちの隠田からリタイア宣言。見ていると明らかに顔色が悪い。下山も大丈夫かな、という印象。しかし、その後彼は無事下山を果たし、我々とも無事再会を果たすのである。撤退するというのも自分を知ってのこと。勇気ある行為と思う。ちなみに、私と皆見はその後恐らく1時間以上(体感的には2時間位)山と格闘(50分と書いてあったのだが、とてもとても…)。そして、何とか、何とか剣が峰にたどりつく。標高3026m。標高2702mから標高差324mの厳しいこと、厳しいこと。正直、もう2度といきたくな~い(笑)。そしてもちろん頂上でも様々な事が起こるのだが、ここは恐らく皆見がきっちり記録するだろうから野々垣は省略。帰りは、改めて山の稜線を歩いていることを実感。少しだけ景色を眺める余裕が出てくる。そして、8時50分のバスに。つまり、約4時間半もの間、山にいたことになる。いや~、本当大変だった~。北海道旅行の初期(in本州)の大変さを思い出した次第。いや、あの時以上か。
途中、白骨温泉(泡の湯)で疲れを癒す。温度低めなのが心地いい~。結構長風呂のつもりだったが、隠田、皆見の両名はその1.5倍くらい入っていた感じ。確かにいい温泉だったしね。そして、美味しい蕎麦(夏野菜もうまかった)とビーフカレーハーフ(牛肉が一切れだけなのには抵抗)で2,000円弱と最後の食事を堪能。途中台風に出くわしながらも(台風なにするものぞ、といっていたがやっぱり台風。さすがにけちらすことはできなかった)、無事帰路につくのであった。しかし、途中、私の妻や皆見の母から心配の連絡があったものの、無事旅行を完遂できたのは、ある種台風を蹴散らしたといえるかもしれん。
そして、立川駅にてこの旅も終了。体力の限界、という千代の富士の引退会見の言葉が脳裏をよぎりつつも、御年50歳で3人で再び自転車旅行や登山ができたことは、やはり喜び以外の何ものでもなかった。やはり2人とは、小さい頃から同じ空気を吸ってきた、誰よりも遠慮なく接することができて、それが心地いい~。2年後はきっとすぐだ。富士山はともかく、また楽しく旅行しようぜぇい。